人が懊悩し苦しんでいる状態は、あたかも心が血を流しているかのようです。
それを目にすると、私たちは何とかその血を止めてあげたいと心を砕きます。
しかし、人が血を流しているとしても、その血はサインだということを見落としてはならないと思います。
サインがなければ、私たちはその奥にある問題に気づくことができません。
肉体にたとえれば、吐血したらそれは胃潰瘍かもしれないし、肺結核なのかもしれません。いずれにせよ、吐血はその奥にある病気の存在を教えてくれるサインです。それが何のサインなのかを見極めることが重要です。
心の流す血は、今までの生き方の反作用かもしれませんし、幼いころから抑圧してきた問題が膨れ上がって抑圧しきれなくなったものかもしれません。あるいは深層潜在意識にある古い心の傷が関係しているものかもしれません。
それが何のサインなのかを見極め、自分の状態に気づくことがスタートです。
それが何のサインなのかを見極め、自分の状態に気づくことがスタートです。
それを乗り越えるのは、本人です。その人にはそれを乗り越える力があります。
しかし、その力が出せるためには、その人が自分を信じて落ち着いて対処できるかどうかがとても重要です。パニックになってしまったり、自信喪失してしまえば、つぶされてしまうこともあります。
そういう時にそばにいる方の存在がとても大切になります。それはカウンセラーであったり友人だったり家族だったり、あるいは職場の同僚だったりすると思いますが、血が出ている時にも「大丈夫」と思ってくれる人がいると落ち着くのです。
これは本人の「大丈夫」と信じている部分を一緒に信じていることになります。
人の心には、不安で揺れる部分もありますが、一方には「大丈夫だ、乗り越えていける」という自信に満ちた部分もあるのです。
そばにいる人が不安になったら、その人の不安が増大しますが、そばにいる人が「大丈夫」と信じて動じなければ、自信に満ちた部分が力を得るのです。
過去にさまざまな問題を克服し、血が流れても乗り越えてきた人なら、自分もそれを乗り越えているから「大丈夫」と確信して一緒によりそってあげられます。何を言わなくても、そう信じてそこにいてくれるだけでいいのです。これが必要な存在としてそばにいるということです。
そういう人になるにはどうしたらいいのでしょうか。自分に来たものから逃げない姿勢を貫いて生きることだと思います。何がきてもそれから逃げずに、それを踏み台として成長してきた人は、人が成長する可能性も信じてあげることができます。
人を真に害するものはその人の自己否定の心であり、外の問題ではありません。
自分に来た問題は、それをテコにして成長する機会です。
自分に来た問題は、それをテコにして成長する機会です。
血を流してパニックになっている人に対しては、その人の痛みや不安は理解して受け止めてあげることが必要です。
しかし、その不安に飲み込まれてはいけません。
苦しんでいる人の心の奥には「大丈夫、これは成長の機会だ」と知っている部分が必ずあるはずです。
苦しんでいる心に寄り添うだけでなく、同時に相手の自己信頼の部分に寄り添ってあげてこそ、本当の支援となると思います。
しかし、その不安に飲み込まれてはいけません。
苦しんでいる人の心の奥には「大丈夫、これは成長の機会だ」と知っている部分が必ずあるはずです。
苦しんでいる心に寄り添うだけでなく、同時に相手の自己信頼の部分に寄り添ってあげてこそ、本当の支援となると思います。
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心理カウンセラー 種村修 (種村トランスパーソナル研究所)
※メールカウンセリングや電話でのカウンセリングを行っています。
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