少し前の話ですが、職場まで1時間半ぐらい移動にかかっていた時期がありました。
仕事は楽しくて好きなので元気な気持ちで終えるのですが、帰りの電車に乗っている間にぐったりとしてきて、帰宅するころにはすっかり疲れきっていました。当時は自宅から歩いて数分のところで仕事をしている人の話を聴くと、とてもうらやましく思えたものです。
それが自分をもう一段変えたくて、そのためにも仕事を変えることを決意して探し出すと、自宅の近くに手ごろな職場を見つけることができました。通勤にかかる時間は7分です。歩いて通う間に、自分の意識のモードを切り替えることができるので、とてもありがたいです。
それに伴って、身体が非常に楽になりました。疲労が軽減し、より健康になったのです。
得られる収入は、前の職場では徐々に時間をかけて得れるようになった水準を、最初から得ることができました。その面でもラッキーです。それに体が楽になったので、とてもありがたく思いました。何より、移動時間が圧倒的に短縮できたので、別の事がいろいろできるようになりました。
富という言葉で私たちは、通常お金のことをイメージします。
しかし、富をお金に限定するべきではないと思います。
収入だけでなく、自由にできる時間も富だと思います。それは大幅に増えました。
また健康も富だと思います。実際問題、過労気味だった時は、疲労回復にお金を書けてもいましたから、健康の増大・疲労の軽減は富の増大です。体力が残るのは富が増えたと言えます。
それ以外にありがたく思ったのは、以前の仕事はほぼ一人で行う仕事であったのが、新しい仕事先は年齢層も男女もいり混じった職場であったので、人との接触が飛躍的に増えたことです。学生さんから定年後の人まで幅広くいます。主婦で子育て中の方から、独身で自立に向けて頑張っている青年まで、さまざまな人と接することは、非常に刺激的です。
若いころはいろいろな人の間で働くのは当然と思っていたのですが、年齢を重ねて一人に任された孤独な仕事も経験した後では、それは大変ありがたい経験だと思えるのです。
人とのつながりや、人との関係での経験は、これも富だと思います。そういう富も増えました。
新しい仕事をする中で、自分の中に眠っていた新しい側面が成長を始めました。新芽を出し、それを育てている感覚があります。ものを創るという側面が成長し始めている気がします。創造は大宇宙の営みそのものですが、それを小さなごく限定した領域ではありますが、自分のできる範囲で創造をなしていることに喜びも感じます。新しい成長、これも富の増大ではないでしょうか。
富の考え方を広げてみると、収入ということでは変わらないように見えても、さまざまな別の形の富が増えてきていることに気づきます。こうして非常に豊かさというものを実感するようになりました。
とりわけ定年を過ぎた人にとって、富は減っていく一方に見えがちですが、富の見方を変えてしまうと、何歳になっても豊かさはどんどん増えていくことが可能であると気づきます。
豊かな気持ちで生きることができる幸せというものもあります。そういう気持ちがさらなる豊かさを引き寄せていくと思います。
心理カウンセラー 種村修
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