心に溜まっていた秘密を隠さずに話すことを「吐き出し」と呼びますが、
吐き出しには注意が必要です。
吐き出しを勘違いして、何でも心に思いつくこと、
心に浮かんできたことを話せばいいと思っていると、
場合によっては害があるのです。
ただ湧いてくる思いを吐きだすだけですと、
自分や人を害する言葉がどんどん出て止まらないことがあるからです。
その人自身の言葉というよりは、のりうつりがその人を通じて
毒を吐いているような状態になることがあります。
それに気がついたら、いったん止めなければなりません。
話す側も聴く側も、のりうつりの毒を喰らい、
のりうつりに飲み込まれ操られる危険が生じるからです。
その人が自分の自身の葛藤や苦しみを語るのはいいのですが、
のりうつりがその人の意識に入り込んで話し始めると、とても危険です。
一例をあげると、
境界性の方には潜在意識との交流がしやすい方がいるのですが、
境界性の方には潜在意識との交流がしやすい方がいるのですが、
暗い気持ちにのりうつりの影が忍び込んできやすいので、
慎重にみぬいていくことが必要です。
常に警戒しながら、よく見極めようと意識して聴くことが大切です。
一つの判断材料は、話し手が被害を蒙るような内容か否かです。
のりうつりはその人が客観的に害を受けることや
その人を貶(おとし)めること、自尊心を傷つけることを平気で話します。
聴き手がその人の言葉だと思って真に受けて応答すると
話し手は、その言葉に傷ついていたりします。
聴き手は、話し手が使った言葉をフィードバックしたにすぎないのに、
その言葉にひどく傷つけられたといって、あとで話し手が怒り出すのです。
自分が最初にその言葉を使ったことを忘れて、
相手が「自分を馬鹿にした、侮辱した」と憤慨します。
非常に理不尽ですが、のりうつりが話している場合は、
話し手は自分が言ったことを覚えていないことがあるようなのです。
ひょっとするとこのケースは多重人格だった可能性があり、
特殊な例ではあるのですが、注意するに越したことはありません。
ひょっとするとこのケースは多重人格だった可能性があり、
特殊な例ではあるのですが、注意するに越したことはありません。
また、のりうつりが話し手に入り込んで話している場合は、
聴いているだけで気分が悪くなってきます。
それを長く聞き過ぎると、聴き手も汚染されて心が濁ってきます。
その人自身がよくなりたいと思いながら、
どうしても抜け出れない苦しみを語るのは、
その人自身の言葉ですから、しっかりと聴いてあげてください。
しかし、とうとうとその人を害する内容や、不利益を被りかねない内容、
さらには聴き手の心をおびやかすような内容を話しだしたら、
勇気をもって話を止めてください。
とても危険です。
吐き出しは、過去の心の傷を癒したり執着を取るのに大きな効果があります。
しかし、のりうつりが話し手の意識に入り込んで話すと、聴き手も話しても共に害を受けます。
客観的に見て、その人の状態がいつものその人らしくないところがないか、
話す内容がその人を害したりおとしめる内容ではないか、
聴いていて気分が悪くなるようなことはないか、
そうしたことを注意しながら聴いて、おかしいと思えば止めることです。
のりうつりが入ると、「何でも聴いてあげるといったから吐き出しているのだ」と開き直って、聴き手を責めてくることもあります。
そういう時は、「いつものあなたらしくないし、のりうつりの意識が入っているとあなた自身がのりうつりの影響を強く受けるようになって危険だから、いちど話を止めましょう」と、しっかりと話して被害を食い止めてください。
(提供)種村トランスパーソナル研究所
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